戦いの舞台を予選から準決勝へと移した「第2回 日本回胴王決定戦」。ここから決勝へ勝ち上がるためには、パチスロで勝つために必要とされるすべてが求められる。筆記試験の代わりに実施される「目押しチャレンジ」で“技量”を、競技終了後に実施される「設定看破チャレンジ」で“知識と判断力”を量る。また、準決勝からは全設定が投入され、さらに台移動も可能となり、どこに高設定が投入されているのかを推測する“読み”の能力も試される。そして、もっとも欠かせないのは「パチスロ愛」。パチスロを愛し、またパチスロから愛され、決勝へ進むのは誰だ?
準決勝の設定師は、人気コミックの主役として、アドリブの効いた立ち回りをする「アドリブ王子」。彼のアドリブを読むことが、高設定をつかむには必須。彼から提示されるヒントを頼りに高設定をつかめば、決勝進出も近づいてくる。
「目押しチャレンジ」は、制限時間内に必殺図柄をどれだけXラインで揃えられるか試すもので、プレイヤーの目押しレベルを計る。Xラインに揃えるごとに、NORMALレベルに挑戦した場合は30枚のメダルを、HARDレベルなら100枚を支給する。なお、HARDレベルは3リールともにビタ押しが必要となり、文字通り難易度はハードだ。しかしすべて成功すれば1,000枚獲得することも可能なため、恩恵は大きい。
「設定看破チャレンジ」は、競技終了時に打っていた自身の台の設定を言い当てるという内容だ。ここで設定を当てることができれば、500枚のメダルを獲得することができる。混戦だった場合、勝敗に影響を与える可能性は高い。このチャレンジの成否によって、逆転は起こるのか。見どころの多かった準決勝を振り返っていこう。
東京予選第2クール1位の「TK」さんが宣誓役を務めた。そして、この選手宣誓が、残り2日となった激戦の幕開けを告げる号砲となった。
高設定をつかむことが求められる準決勝では、アドリブ王子の設定術を看破することが必須。第1クールのヒントは「安定と波乱…。まずは最初の2択に挑め!!」だ。このヒントに隠された真意を見抜くことができるスロッターは現れるのか!?
決められた台を打つ予選と異なり、台を選ぶことができる準決勝。アドリブ店長のヒントを頼りに、高設定をつかむことはできるのか? スロッターの読みの力が試されている。
決勝進出への近道切符を手にしたのは、45番台に座った「初流乃」さん。競技開始20分過ぎに、必殺モードの仕事人ランク上位への移行が確約されるX-RUSHに突入したのだ。また、31番台に座った「東雲静流」さんも、激凍アタックに突入させる。このアドバンテージを活かすことはできるのか?
第1クールで初めて台移動したのは最初に36番台を打った「エンソウ」さん。「僕の両隣が出ていて、その台番は奇数。またカド3の台も出ていたので、逆側にあるカド3の奇数の台に移動しました」との理由だ。台移動がもたらす結末は…!?
「ハイエナ月給20万」さんは、普段のホールでの立ち回りと同じく、台移動を繰り返し、良い状況にある台を打つ。その台移動した数は、本人いわく「覚えていない」というほど。そして台移動は奏功し、初当りをすぐに引いていく。
「初流乃」さんが開始20分過ぎに引いたX-RUSHは、その強烈な性能を遺憾なく発揮。順調にメダルを獲得していき、60分経過時点を2,369枚の1位で通過。しかし、2位は2,253枚、3位は2,213枚と、その差はわずかだ。上位3名も安全圏にいるとはいえない。
120分が経過すると「目押しチャレンジ」で獲得したメダルが支給された。そこでもっとも多くのメダルを獲得したのは、ビタ押しを6回成功させた「TK」さんと「あべし松村」さん。それぞれ600枚を獲得した。なお「あべし松村」さんは、パチンコ・パチスロ開発会社で働く技術者だ。元スロ専店長の「くもテン」さんも、ビタ押しを5回成功し500枚獲得しており、業界人の活躍が目立った。
名古屋予選では、アニメ「ラブライブ」に登場するキャラのマネをして「にっこにっこにー♪」という、イタい決めセリフとポーズを披露。危険行為と見なされ、イエローカードをもらった「ラブライバー店長」だったが、まったく懲りていない様子だ。同アニメに登場する「ことり」に扮し、「あれがないと、あれがないと〜」という危険を冒す。再びイエローカードをもらう事態に。
愛嬌のある受け答えで、「出雲阿国」や「でちゃう!ガールズ」だけでなく、視聴者からも「かわいい」と愛される「ぐんじ」さん。たくさんの応援コメントが書き込まれるが、60分経過時点で15位、120分経過時点で19位と苦境に立たされる。しかし、本人いわく、「でちゃう!ガールズの応援で流れが変わり」残り1時間で追い上げる。設定看破チャレンジも成功し、2位に入賞した。
5時間の激戦を1位で勝ち抜いたのは、なんと「こみ」さん。彼は、60分経過時点では最下位だったが、そこから4,000枚以上のメダルを獲得し、28人抜きするという離れ業を見せた。このヒキは決勝でも脅威となりそうだ。なお、台移動を繰り返した「ハイエナ月給20万」さん、目押しチャレンジで活躍した「TK」さん、「あべし松村」さん、「くもテン」さんは決勝に進むことができなかった。
順位 | 名前 | 最終獲得 メダル |
設定看破 チャレンジ |
目押し チャレンジ |
---|---|---|---|---|
1位 | こみさん(49番台) | 5,095枚 | 不正解 | 0枚 |
2位 | ぐんじさん(19番台) | 4,809枚 | 正解(+500枚) | 400枚 |
3位 | 東雲静流さん(31番台) | 4,799枚 | 不正解 | 270枚 |
4位 | 初流乃さん(45番台) | 4,671枚 | 不正解 | 300枚 |
5位 | たこやきさん(27番台) | 4,566枚 | 正解(+500枚) | 200枚 |
6位 | ジェーンさん(33番台) | 3,159枚 | 不正解 | 300枚 |
※最終獲得メダルには、初期枚数、設定看破チャレンジ、目押しチャレンジでの獲得枚数を含みます
※台番は、競技終了時に打っていた台の番号となります
アドリブ王子は、「安定と波乱…。まずは最初の2択に挑め!!」というヒントを出した。下記の設定配分表を見ると、「2択に挑め!!」との言葉通り、1〜30番台と31〜60番台とで、設定配分に大きな差があることがわかる。なお、決勝に進出したスロッターたちが競技終了時に打っていた台の設定は、前述した通り高設定ばかりではない。やはりアドリブ王子は、一筋縄ではいかないようだ。
準決勝進出者の最終的に打っていた台と設定表を照らし合わせると、驚愕の事実が浮かび上がる。1位の「こみ」さんは設定1、2位の「ぐんじ」さんは設定6、3位の「東雲静流」さんは設定3、4位の「初流乃」さんは設定2、5位の「たこやき」さんは設定6、6位の「ジェーン」さんは設定5を打っていたのだ。1位の「こみ」さんは、設定1を打って大逆転したのだから驚きだ。 また、6位と7位の最終獲得メダルの差は313枚。7位が設定看破チャレンジで設定を当てていれば逆転できた僅かな差だった。設定を言い当てていれば逆転できただけに、悔やまれるところだろう。
第2クールのアドリブ王子からのヒントは「貴様らは何を打ちに来た? 必殺仕事人のウリは何だ?」。高設定をつかむには、ウリを的確に見抜けるかが求められる。仕事人、X斬り、豪剣フラッシュ、どこがウリなのか、見抜けるスロッターは現れるのか!?
何の因果か、第2クールには実力のあるスロッターが揃った。予選を勝ち抜いた「陽菜」「松本バッチ」「サワ・ミオリ」のライター3名、一般参加したライターの「トム」、サプライズらんど回胴王の「ニゲマル333」さんが、同じクールに集まったのだ。
美女スロッターも第2クールに多く集まった。美人ライターの2名に、チャイナ服姿の「ありな」さん、離婚調停中という「笑女」さん、人妻の「ゆづき」さんが出場し、第2クールに華を添えた。
夫人「みゆ」さんを応援するために、夫の「しんた」さんも準決勝の舞台に駆けつけた。彼女は、果たして夫の恨みを晴らすことができるのか?
この第2クールには、憧れのライターに会いたいと「回胴王決定戦」に参加したスロッターがおり、その目的を叶えた。「木村魚拓」の大ファンという「かまちゃん」さん、「とろサーモン久保田」が気になるという「ありな」さんだ。一つの夢を叶えた彼女たちには、今度は「回胴王」になるという夢を叶えてほしい。
「サプライズらんど回胴王」がオンラインで見せたヒキを、リアルでも再現する。競技開始後すぐに必殺モードに突入すると、順調に継続させる。60分経過時点で首位に立ち、2冠へ向けて視界は良好だ。果たしてこの好調を維持できるのか?
第2クールは、乱舞玉の大量上乗せに期待できる上乗せ特化ゾーン「真・出陣RUSH」に突入させるスロッターが現れた。12番台を打つ「トナリのとなりん。」さんだ。この絶好の機会を活かし、60分時点で28位だった順位を120分には7位に、210分には3位にまで上げた。そして一撃4,000枚を獲得し、競技終了。決勝進出を近づけた。
第1回大会で見せた無様な姿が嘘のように、準決勝に進んだライター3名が活躍を見せる。210分時点では、3名とも決勝進出ラインである6位入賞が可能な好位置につける。「松本バッチ」は4位、「サワ・ミオリ」は6位、「陽菜」が7位につけたのだ。悲願の決勝進出が叶うかと思いきや、終盤に勢いは止まる。最終的に「松本バッチ」が1,788枚で13位、「サワ・ミオリ」が1,661枚で14位、「陽菜」が1,660枚で15位となって、決勝進出は叶わなかった。なお、一般参加で準決勝まで進んだライター「トム」は8位になるという奮闘を見せた。
13位 最終獲得メダル数:1,788枚[設定看破チャレンジ・不正解][目押しチャレンジ・300枚]
コメント
Q:今の心境は?
普通に感想を言うならば、悔しいです。そしてパチスロライターのみなさん、大変申し訳ございませんでした。
Q:210分経過時点では、4位と発表されました。
(視聴者からすると)「ああ、いったな」と思った後での裏切り行為、もし第3回大会があるならば、準決勝と言わず、決勝まで駆け抜けたいと思います。その時には、でちゃう!ガールズには素敵な「アナと雪の女王」を聞かせてほしいです。傷ついた心が癒されます(笑)。
14位 最終獲得メダル:1,661枚[設定看破チャレンジ・正解][目押しチャレンジ・240枚]
コメント
Q:今の心境は?
最初の台選びが失敗でした。悔しいです。
中間発表のアナウンスで6位と発表され、「あれれ? これはもしや」となりましたけど、その時点で私の打っていた台は「奇数だな、設定1か5だな」って思っていたんです。設定6じゃないので、台移動するべきかどうかすごく悩んで、でも最後の設定看破チャレンジで当てるために、移動しなかったんです。結果、設定を当てることはできたのですが。でも上位に入賞した皆さんは、設定6を打たれていて…。最初の台選びがすべてでした。
Q:決勝に進出した皆さんに向けて、ひと言お願いします。
準決勝で負けた(ライターの)私たちの方が必死に打っていたと思います。決勝に進出した皆さんは、ともに競技終了間際も余裕の表情に感じられました。ですので、決勝も楽しんで挑んでもらえればと思っています。頑張ってください。
15位 最終獲得メダル:1,660枚獲得[設定看破チャレンジ・不正解][目押しチャレンジ・300枚]
コメント
Q:今の心境は?
ライターからの初めての準決勝進出者ということで、みなさんから「すごいね」というコメントをいただき、また色んな方が喜んでくれて、準決勝というすごい舞台まで用意してもらったのに…。この結果となり、すごく残念です。
Q:第3回大会があれば?
ぜひとも参加させてください。今日はありがとうございました。
寿司職人として(?)、さまざまなネタを視聴者に握ってくれる「マキシマムパーパーサムつよし」。彼を超える熟練の寿司職人が現れた。第2クールの解説を務めた「木村魚拓」だ。彼はキレッキレのネタを握ってくれた。
1位の「ニゲマル333」さんは、7,315枚という圧巻の記録で1位となった。2位とのその差は2,448枚。「サプライズらんど回胴王」の称号を獲得した驚異的なヒキは健在だ。そのヒキは決勝でも発揮されるのか? 俄然注目が集まる。 なお、「みゆ」さん、「ありな」さん、「笑女」さん、「ゆづき」さんの女性スロッターは準決勝で姿を消した。
順位 | 名前 | 最終獲得 メダル |
設定看破 チャレンジ |
目押し チャレンジ |
---|---|---|---|---|
1位 | ニゲマル333さん(48番台) | 7,315枚 | 正解(+500枚) | 300枚 |
2位 | トナリのとなりん。さん(12番台) | 4,867枚 | 不正解 | 0枚 |
3位 | ネオくんさん(25番台) | 4,826枚 | 不正解 | 500枚 |
4位 | 覆面リモチカさん(35番台) | 3,159枚 | 正解(+500枚) | 200枚 |
5位 | かまちゃんさん(20番台) | 3,091枚 | 正解(+500枚) | 210枚 |
6位 | じゃすみんさん(17番台) | 2,996枚 | 不正解 | 240枚 |
※最終獲得メダルには、初期枚数、設定看破チャレンジ、目押しチャレンジでの獲得枚数を含みます
※台番は、競技終了時に打っていた台の番号となります
アドリブ王子からのヒントは「貴様らは何を打ちに来た? 必殺仕事人のウリは何だ?」だった。その言葉通り、設定配分表を見ると、ある模様が浮かび上がる。設定6をつなぎ合わせると「X斬り」が浮かび上がるのだ。果たして第2クールで、この設定術を見抜けたスロッターは現れたのか?
準決勝進出者の最終的に打っていた台の設定は以下の通り。1位の「ニゲマル333」さん(48番台)、2位の「トナリのとなりん。」さん(12番台)、3位の「ネオくん」さん(25番台)、4位の「覆面リモチカ」さん(設定6)、5位の「かまちゃん」さん(20番台)はすべて設定6。6位の「じゃすみん」さんの17番台も設定5と、6位に入賞したすべての方が高設定を打っていた。
アドリブ王子のヒントを読み解き、最初の台選びで高設定をつかめれば、優勝がグッと近づきそうだ。決勝でも彼らは高設定を見抜くことはできるのか?
プレミアム役当選時の演出として発生することが多いフリーズ演出だが、この男「マキシマムパーパーサムつよし」は違う。リプレイが成立するかのように、ポンポンとフリーズ演出を発生させる。MC陣、解説陣は、寿司ネタが握られるたびにフリーズした。
ブレイクタイムでは、でちゃう!ガールズが、「Let It Go ~ありのままで~」を熱唱。「アナと雪の女王」の原題の「Frozen」に掛けたのか、観客席を凍り付かせた。
突如、見慣れない女性の姿が解説席に映される。後列中央に映し出されたのは、準決勝から再びメダル管理委員長に昇格した「増谷キートン」。決勝では、彼からどのようなアクションが飛び出るのか、目が離せない。
「アナザー回胴王ハードデス」は、ついに67時間を消化し、残り10時間となった。この限られた時間の中で、13個のミッションを達成することはできるのか? もうひとつの「回胴王決定戦」も決勝戦と同日、ついにフィナーレを迎える。
予選、準決勝とで振るいにかけられ、残されたスロッターはわずか12名。激戦を勝ち抜いてきた選ばれし12名は、「豪腕」「知力」「強運」を備えていることは間違いない。あとはどれだけ「パチスロ愛」を持っているかで、勝負の行方は決まるだろう。最もパチスロを愛しパチスロに愛されるのは誰か、その答えが決勝でついに明かされる。